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ふくちゃん
病院のスタッフとして、サイトに載っているワンたちのなかに「ふっくん」という名前のシーズーがいます。
このふっくんことふくちゃんが、数ヶ月前、天に召されました。
ふっくんのことを少し書きましょう。
ふっくんは、もう10年以上前に、病院にやってきました。
当時はいわゆる「バブル崩壊」と言われたその直後で、こんな小さな田舎町にも、捨て置かれたような雑居ビルや、家が多々ありました。
ふっくんはどうやら、そんなビルのひとつの中に置き去りにされていたようです。
見かねた患者さんが、暫くご飯をあげて下さいました。
けれど、寒さや、夜の暗さや、さまざまを不憫に思われたのでしょう。
その後、病院の方に持っていらして、
「あんたは、ここに居るほうが幸せ。良かったね」と、置いてゆかれました(笑)
最初、病院に来たころのふっくんは、今のような様子ではなく、
見た目はスターウォーズのチューバッカのようで、伸び放題の毛と、無数の毛玉。
嫌なことをすれば、怒って噛むわ、噛むわ。。
その後、職員達が、なだめて、いさめながら、綺麗にカットをし、
いつだったかいらした患者さんが
「あら、あんたの目は、右と左の色が違うのね。それは、福を呼ぶしるし。」そう、仰いましたので、
名前を「福ちゃん」に、命名しました(笑)
その後は、穏やかで、愛情に溢れていたふくちゃん。
毛をピンク色に染めていたこともありました。
老人ホームのボランティアもアニーが亡くなるまで、一緒に毎回出かけました。
抱き上げると、前足をちょこんと揃えて動かします。
「ちょうだい、ちょうだい」をしているように見えました。
「ふっくん、ちょうだい、ちょうだいして」というと、手を動かします。
ホームのおばあちゃんは、「ああ、あんたが来るのを知っとったら、何か美味しいもん用意しといたのにねぇ。」
などと、言いながら頭を撫でます。
おじいちゃんのおひざにも、ずっと座っていました。
「このこ幾つ?」と尋ねられると、「5歳」と、来たときからずっと答えていましたので、
亡くなるまで「5歳」本当の年齢は、私と同じで不詳です。
いつだったか、スタッフのお手伝いをして、ふっくんのおひげを切ったよね。
あの時、お顔をちょっと切っちゃったね。
「ふっくん!!ごめん!!!」って謝ったら「ぶ~、ぶ~」って、尻尾振って許してくれたね。
ふっくん、ごめんね。
またいつか、生まれ変わって会いましょうね(笑)