What’s new Lila

珈琲タイム

2010.01.11



今は、朝起きてまずすることは、黒と白の小さい二人の朝食の用意と、珈琲を入れること。
お湯を沸かして、好きな珈琲をドリップでたてます。

一番最初に、我が家で珈琲を入れたのは、もう30年くらい前。
随分前のことだけれど、今もしっかり懐かしい情景は心と頭に残っています。

父の大学時代の恩師だった森本先生が、ある日、我が家に足を運んで下さいました。
先生の手の中には、珈琲豆。
ブラジルで農家の栽培した美味しいお豆を見つけて、父の為に持ち帰って下さったとか。
先生は、三重大学の農学部にいらした農産製造の教授で、先生自身も、美味しい珈琲豆にご興味があったのでしょうけれど、
父に飲ませてあげたいという先生の思いは、また格別に嬉しいものです。

父は、書斎に綺麗な金と銀、黄色や赤の装飾のされた豆挽きを飾っていました。
それは、小さい立方体の箱型で、その側面に小さな引き出しがありました。
父がその箱を持ち出して、「くうちゃん、珈琲飲もうか」と、先生に戴いたお豆をガリガリ挽きました。
箱の上には、金色の螺子で留められた持ち手がついていました。

お豆は、濃い茶色で、艶やかな光沢がありました。
あんな濃い色のお豆は、あれから見たことはありません。
持ち手のすべりが滑らかになったら、お豆が挽けた証拠だと、父はそれをドリップに入れて、熱いお湯を注ぎます。
それまで、時おり珈琲を口にする機会はあったけれど、
心から美味しいと、大人の仲間入りのような嗜好になったのは、あの日が最初の気がします。
それから数日、「くうちゃん、珈琲入れよう」と、父の合図で、三時のお茶をしました。
ガリガリやって、ドリップで注ぐ。
良い香りのする、美味しい時間です(笑)
  


                                                 
今は、わたしが実家に行くと、「お父さん、お茶する?」と、わたしから聞きます。
昨年、大病を乗り越えた父は、体の為に珈琲をやめました。
美味しい紅茶や、日本茶を一緒に飲んでは、ふっと思い出すあのときの記憶です(笑)
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