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マッチ売りの少女のおはなし
2009.11.16

わたしが子供の頃は、同じ童話を何度も繰り返し読みました。
その頃まだ世間には、ゲームやDVDも無かったし、
ディズニーランドの夢の国も、繰り返し読むピーターパンの絵本の中だけの世界でしたから(笑)
何度も読んだ童話の世界は、今はもう少し古ぼけた私の頭の中に、今でも住み着いていて、
ふとした拍子に、思い出したりするものです。
先日、いつも出かける山の手のスーパーに食料品を買いに出かけました。
スーパーは、他のお店に比べると、よく考え、厳選された食料品が豊富で、
たとえば、国産にこだわったものだとか、添加物の少ないものだとか、お野菜も鮮度が高く、わたしはとてもお気に入りです。
入り口のカートの前には消毒の為のウェットティッシュが備え付けられていて、これも「奇病やみ」なわたしにとっては、嬉しいサービスです。
店内は、心地よいボリュームでクラッシックがかかっています。
(あ、今日はドボルザークの新世界。あ、今日はカッチーニのアヴェマリア)などと、楽しみながらお買い物ができるところもとても好きです(笑)
さて、先日のスーパーの乳製品コーナー。
可愛い娘さんが、可愛いエプロンをして
『ヨーグルトと飲むヨーグルトはいかがですか?』と、小さなプラスティックの器を差し出しています。
娘さんは、私にも笑顔で
『ヨーグルトと甘さを抑えた飲むヨーグルトです。いかがですか?』と、仰いました。
『ありがとう。いつも戴いています。美味しいですね。では、今日もひとつ戴きますね』
と、お返事して、いつものヨーグルトの容器をひとつ、戴きました。
このときわたしの頭の中には、『マッチはいかがですか?』と、鈴の鳴るような声で話すマッチ売りの少女が、ぼんやりと浮かんでいます(笑)
『こちらこそ、ありがとうございます』
と、可愛い娘さんは仰いますので、
『ごくろうさまですね。1日スーパーの中にいたら冷えるでしょう?風邪をひかないようにね』
と、お返事しました。
娘さんは笑顔で、
『ありがとうございます!今日はそう思って、お腹に“ほかほかカイロ”を忍ばせてきました』
と笑いました。
ヨーグルトに合わせて、果物の売り場でバナナを買って帰りました。
現代のマッチ売り娘さんは、カイロと一緒にヨーグルトをたくさん売ることが出来たでしょうか。
それにしても、マッチもなしに、1日体を温めるカイロの存在を、童話の中のマッチ売りの少女が知ったら、
きっと目を丸くして驚いたのでしょう(笑)
※・・・お気に入りのスーパーは、マルヤス山の手店
※・・・バナナはコロンビア産有機栽培バナナ(わたしは風味を保つために、冷蔵庫で保存します)