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偉人と有名人
2012.01.23

息子が小学校の一年生になった時、目覚まし時計とドライバーを渡して、
「バラバラにしてごらん」と言いました。
そう、エジソンのように(笑)
そして、エジソンの伝記を手渡したのを覚えています。
娘が一年生になったときには、鍵つきの日記帳を買って言いました。
「日記に名前を付けて、自分の思いを語るように書いてごらん?」
そして、アンネの日記を手渡しました。
偉人の伝記ストーリーは、親の主観で押し付けてはいけないけれど、
私なりの思いがあったことは確かなこと。
わたしも、小さなころ、様々な伝記を読みました。
ジェンナー、オットー・リリエンタール、ヘレンケラー・・・
中でも、アンネの日記は、成人するころまで、何度も読み返し、その生涯を切なく、悲しく思いました。
小学生のころは、同じ子供の視点で、大人になってからは、大人の女性としての視点で、
彼女を取り巻く戦争のむごさを、我がことのように憎く、憤りを持って読みました。
人は、どんな役割を担って生まれてくるのだろうと、生というものをそんな風に見つめることもあります。
けれどそれにしても、もしそうならば、彼女の生涯は、あまりにも過酷な運命です。
小さな隠れ屋の中で、一人の女の子として、悩み、恋もし、そして、命の恐怖にさらされたのは、
わたし達では、想像だに出来ないことです。
さて、ちょっと逸れてしまいました。
先日、朝日新聞に、今の小学生の中で、一番有名な偉人はイチローとありました。
何だかちょっと偉人の括りが違う気がして、古い頭の私には、違和感です。
偉人は、自分のためでなく、人の為に尽くした人。
イチローは、「有名人」だと思うのですが、私の頭はやはり固いのでしょうか?
また、アンネフランクを知らない小学生も多いようで、風化させたくない歴史のページの一つなのに、
少々悲しい思いです。。
そういえば、わたしが子供のころは、百科事典というのがありました。
百科事典のセールスというのがあって、母が、なにやらあれこれ話を聞いていた数日後、
ドーンと大きな本の束が我が家に届きました。
真っ黒の立派な装丁に、金の帯が入ったものものしい本たちです。
あのころは、学校の調べものも、みなこの百科事典で、
妹は、たとえば「み」のところを調べるのに、『ミイラが出てくるもん、お姉ちゃん捲って』
と、言いました。
「せ」のところは、『戦争の写真が怖いで、お姉ちゃん捲って』・・・と、いろいろあって、とにかく一緒にページを捲ったのを思い出します(笑)
いまは、PCの中にどんな情報も詰まっています。
調べごとの隣に、ミイラの写真が並んでいることもありません(笑)
物事の考え方も、百科事典とPCのように変わりつつあって、
わたしのような考え方は、『いまはもう古いよ。』と、笑われるのかもしれませんね(涙)