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おお、ヘルマン・ヘッセ
2012.08.04

先日の天声人語にあった言葉。
おお、ヘルマン・ヘッセ―。
懐かしき名前はかつて、青春時代の必読書の響きがあった。
そう、書かれていました。
何だか思い出して、胸躍る思いです(笑)
中学生のあのころ、学校の帰りに駅前の書店に立ち寄って、文庫の棚を、飽くことなく長い時間眺めていました。
あのころ、教科書と共に紐を掛けるように束ねる文房具が流行っていました。
ノートが一番下、サイズはB5、その上に教科書、そしてその上に文庫を置いて、筆入れを置き、十文字に束ねます。
束ねるだけだから、横側から文庫のタイトルが見えるでしょう?
あたかも青春のバイブルのように、ヘッセやゲーテが覗いているのが、ちょっと嬉しくて、カッコよかったのを覚えています。今考えたら、恥ずかしくて、穴に入りたくなります(笑)
前にも書いたけれど、私たちの学生のころは、今のような「残虐性」に富む本は、皆無と言って良いほど無かった。
家に帰れば、夕方は大草原の小さな家を放送していたし、テレビにも、今のような馬鹿馬鹿しさや、時には残酷と言えるようなドラマも無かった。
戦前戦中戦後の時代を生き抜いた親に育てられた私たちは、いまやもう私たち事態が「古き善き時代」になりつつあるかもしれないけれど、よく言う日本語で言うところの「わたしの目の黒いうちは」、この国の形が歪んでしまわぬように、目を凝らしていよう。
おお、ヘルマン・ヘッセ―もういちど、読み返してみようかな(笑)