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命の重さ
2013.01.25

命に重さがあるとして、それは心臓のそのもの自体の重さとは違いますよね。
それは、生きると言うことの重さです。
よく命の重さは同じで、重い軽いの差は無いと言います。
けれど、私の心の天秤と誰かの心の天秤は、それぞれやはり違うはずです。
例えばわたしの天秤なら、どこかの誰かよりも、我が子のものは重いと思うのは否めない事実です。
実際に重さは変わらなくても。
アルジェリアの事件は、とてもショックでした。
テロに対する憤りはもちろんですが、私の中では、アルジェリア政府の行った対処は、どうしても納得ができませんでした。確かにテロは憎むべき卑劣な行為だけれど、失った技術者達の命の重みは、はたして本当に感じてくれていたのだろうかと、今も疑問で一杯です。
失われた尊い命は、誰かの親であり、誰かの子であるはずです。
それぞれの心の天秤はとても重い。
なのにあまりに性急で、あまりに惨い対処の仕方と納得出来ない私は、間違っているのでしょうか。
失われた尊い命は帰ることが無く、残された人々は今からの生涯を、
ああ、あのとき引き止めていたら、とか、あのときああだったら、と、きっと過去を振り返って、
過去に戻りたいと、思い続けて行かなければなりません。
畳の上で生涯を全うするというのは、なかなか無いこととはいえ、この最後はあまりにも悲しすぎます。
今はただ、ご冥福をお祈りするばかりです。