What’s new Lila

三千枚の金貨

2013.02.24
久しぶりに宮本輝の小説をよみました。

桜の満開の時期にそこに立つと、
背後から昇ってきた日の出によって長く伸びた自分の影が、正面の低い山の麓にあるたった一本きりの桜の木を覆う。そこから桜までの距離は約七百メートル。間には滅多に車の通らない県道と畑と田圃しかない。
溜息をついて呆然と見惚れるほどに美しい花を咲かせるその桜の木
の根元にメイプルリーフ金貨を埋めた。1/4オンス、2/1オンス、1オンス、合わせて三千枚。
4/1オンス金貨が千枚ほど、2/1金貨は七百枚弱。
残りは1オンス金貨だ。
盗んだものでもないし、何かいわく付きのものでもない。
みんな自分が自分の金でこつこつと買い集めたのだ。
場所は和歌山県。みつけたら、あんたにあげるよ。



と、こんな書き出しで始まる「三千枚の金貨」という小説は、
とても美しい文体と、何より殺人事件の起こらない、今時珍しい小説です。
登場人物の主たる人は4人。
そのうち三人は、仲良しの中年男三人組とあって、思わず主人、
早苗ちゃんの旦那さん、そしてねごちゃんと、我が家の主人の仲良し三人組に置き換えて読んでしまいました。

冗談はさておき、ウンウンと唸らされること多々あり、

また金貨の埋まる場所が、お隣の和歌山県であったり、
回想シーンには津市も登場し、またもうひとつ、のめり込む理由の多い小説でした。

是非いちどお読み頂きたい一冊です。
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