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貧すれば鈍す
2014.10.10
子供のころから、父に言われ続けた言葉はたくさんあります。それが、私の人格形成に、父語録となって役に立っていると、常日頃思っているのですが、
その中のひとつに、「貧すれば、鈍す」というのがあります。
貧しくなれば、一日の食事にも事欠いて、生きることばかり考えるようになる。
豊かな心を持てなくなり、もちろん人に優しく、周りに気遣うことも出来ない。と言う意味を持つこの言葉を、
父は、幼い私たちにも、よく諭して、だから（将来の為に）頑張って学びなさいとも言いました。
昨日、主人と二人で外で美味しいお酒を飲もうと出かけました。
少し離れた席には、男性８人ほどの団体。
最初から、公共の席で煙草をスパスパで、あまり気持ちの良い紳士と言った風は無かったけれど、
そのうちの一人から出てきた言葉にびっくり。
「７０過ぎたばばあが、ばばあが・・・」と、大きな声で連呼して話す顛末。
話の内容は解らないにしても、７０歳を過ぎた女性を「ばばあ」とは、なんて卑しい人だろうと、
せっかくのお酒も美味しくなくなってしまいました。
その時浮かんだ言葉が、この貧すれば鈍す。
結局、「貧」とは、心の貧であり、こういう人こそ、まさに鈍。愚鈍に相違ないわと、考えていました。
同じ貧なら、「品」や「賓」を心がける人間でいたいものと、つくづく思った私です。
