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朝めし前
2011.10.02

描かれたのは、どこまでも自然が美しい北海道の神威岬
「朝めし前って知っとるやろ?」
と、父が言いました。
15年ほど前、父は、仲良しの吉田先生と、北海道に出掛けました。
当時、主人が乗っていた、4輪駆動の車、サファリは屈強で大きな車でしたが、それに乗って、颯爽北海道に出掛けました。
北海道の大自然は、壮大で、威厳に包まれ美しく、
とにかく時間が惜しくて、朝、早く起きてまで、描きたかった。
朝飯前、というけれど、本当に朝御飯までのわずかな時間に描けるのは、
そこに深い思いが詰まっているからやろなぁ。
そう言っていました。
神威岬は、見たとき、本当に力強く、引き込まれるような勢いを覚えました。
深い緑と、眩しいほどの薄緑。
どこまでも青い海と、白い波しぶき。
描く父のすぐ前にあったであろう一輪の花には、ちょっとした愛情を感じていたのか、細かく描かれていました。
感動の声を上げたとき、父がそう言ったのを覚えています。
そこに、父のあふれる感情を感じないではいられません。
※)朝めし前・・・朝ごはんの前の僅かな時間でも出来る容易なことというたとえ。